総合診療に従事している専攻医の先生の中には、地方・僻地などで指導医も十分にいないなかで奮闘しておられる先生も多いことと存じます。もちろん、プログラムに沿って研修されているため、指導医の先生が全くいないわけではないでしょう。しかし、指導医も人間なので、1人で臨床も研究も教育もオールマイティにできる人はなかなかいません。たとえば指導医がずば抜けた臨床能力を持っているが、あまり研究の経験はなかったとしましょう。そうすると、たとえば自分(専攻医)は研究に関心があっても、相談できるメンターの先生が周囲にいないというケースが出てきます。この場合に、「指導者がいない」と研究は諦めるべきでしょうか?どうやって指導してくれるメンターを見つければよいでしょうか?
メンターによっては一生の付き合いとなります。つまり、結婚相手を探すのと一緒くらい難しいことなのかもしれません。
学会や勉強会に参加して、声をかける
一番のおすすめは、自分が興味のある領域の学会に現地参加して、アタックすることです。
面識のない先生に声をかけるのは勇気がいりますよね。ご高名な先生ならなおさらです。しかし、声をかけられる側の立場になって考えてみると、自分を慕って声をかけてくれることはとても嬉しいものです。
背伸びせず、自分はどのようなことに興味があって、どんな課題を感じているのか相談できると良いですね。
学会によっては、若手のキャリア相談コーナーも設置されていることがあります。
たくさんの人と情報交換するため、名刺を作っておくと良いでしょう。
そして、名刺をいただいたら帰り道でご挨拶とお礼のメールをするとさらに丁寧です。
オンラインのリソースを活用する
最近はオンラインのリソースもたくさんあります。臨床研究のオンラインコミュニティもあります。私も、コミュニティに所属して「Letter to the editorを書きたい」とご相談したところ、チームを組んで指導してくださり、実際にご指導をいただいてレターを書くことができました。
環境を変える
例えば臨床研究・疫学を深く学びたい!やりたい研究テーマはあるけれど現状でデータにアクセスできない!
という場合には大学院に入ることも選択肢です。私も、後期研修が終わって6年目から公衆衛生大学院に入りました。
地域枠など働く場所や期間に制限があること、ご家庭の事情などで難しい場合もあるかもしれません。
そのような場合でも、オンラインコミュニティを活用することや、学会で遠隔指導してくださるメンターの先生を見つけることは不可能ではありません。
共通しているのは、一歩踏み出す勇気
キャリアを築くのは一朝一夕ではいきません。メンターの先生がいない…と困っているかもしれません。
「学会で勇気を出して声をかけたこと」が今のキャリアにつながっていたりします。小さな行動の積み重ねが、豊かな人生を作り上げてくれるかもしれません。
人は見ているようでみていない、みていないようで見ている。誰かはあなたの頑張りを見てくれています。
いかに一歩を踏み出すか?あなたの新しい一歩を応援しています。


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